ケン坊のこんな感じ。

キーボーディスト、川村ケンのブログです。

開き直りのススメ。


うわうわうわー、懐かしいです。

古いYouTube動画、見つけて頂いてありがとうございました。

残ってるんですねえ。

 

 

「君の瞳の中から」ZNX(ジンクス)

http://www.youtube.com/watch?v=lmqf8sVV67c

1994年の曲ということですから、18年前ですね。

となると、僕は……24歳(か25歳)。うはー、凄いなあ。そんなに若い頃なんだー。

「こうして見ますと、たぶん髪の毛が一番長い頃ですねえ。

ピンクのスーツ着てるし。

このスーツ、よく裸に着てたんですよねー。この記事で書いてます(笑)。

宗仁さんも、全然と違いますねー(・・・皆さま、映像の中の、金髪長髪のギタリストさんが、宗仁さんですからね(笑))。

 

で、横の動画リストをチラッと見ましたら、

あるんですねえ、こんなに懐かしいのが。


「Silent Eveを待ちながら」ZIGGY

http://www.youtube.com/watch?v=BfukpuJJPa0&feature=related

これはNHKポップジャムに出演した時ですね。96年ということで、たぶん、SHADY DOLLSを正式に辞めたころでしょうか。

髪の毛もすこし短く(?)なってますね。

なんと言っても、この動画の注目ポイントは、キーボードスタンドの恐るべき低さ、でしょう(笑)。

レンタルしたら、当日「これしかありません」って、座って弾くようのものが出てきて、

でも、当時の僕は、「座ってキーボードを弾くなんてありえない」って思っていたころでして(←いや、半分以上本気で(笑))、

無理やり、立って弾いたんですよ、この時。

僕の腿の半分くらいまでしかないスタンドでしたから、足をずいぶん広げて、腰を落として弾いたんでした(笑いたいのをこらえて(笑))。

それでも……低いですよね(笑)。

 


「君をのせて」ZIGGY

http://www.youtube.com/watch?v=o8JrE3vY84Q&feature=related

これは、上の曲と同じ時期の曲ですから、「WHAT NEWS!?」というアルバムに、プリプロ(曲作り、本番のアレンジを決める段階)~レコーディングときっちりと参加させて頂いていた時の楽曲ですので、

僕が、ピアノとオルガン(ギターソロの後ろで聞こえます)、あと、Bメロでミニモーグを弾いております。

髪の毛は、オールバックにして、エンジ色のスーツを着ていたのでしたか・・・。ギタリストは、この後、よくご一緒させて頂くICHIROさんですね。

横浜のどこかの、本当のキャバレーで、昼間に撮影したんだったと思います(お客さん、お店のスタッフ役は、皆さん、レコード会社、事務所の方たち。勿論、しらふです(笑))。

それにしても、この頃、25歳とかなのかー。

 

……そう見えないぞ(笑)。

 

「STEP BY STEP」ZIGGY

http://www.youtube.com/watch?v=tmsIRDWpDqw&feature=fvwrel

これも同じアルバムの曲で、最初のシングルだったのではないでしょうか。

名探偵コナン」というアニメのエンディング曲になってましたねー。

やっぱりピアノ、オルガン、そして、イントロのピッポピッポという音は、ミニモーグです。

当時から、しつこく(笑)、使っていたんですねえ。

 


「光と影」ZIGGY

http://www.youtube.com/watch?v=MwGOYEb2edg&feature=related

これは、動画ではないのですが、同じアルバムから、思い入れの深い曲なので、一緒にご紹介してしまいましょう。

久しぶりに聴きましたが、……やはり、

苦労したレコーディングが思い出されます。

今までで、一番時間がかかったレコーディングでしたねえ。

 

というのも、やはりプリプロから参加させて頂いていたので、自分で作ったフレーズだったのに、

いざ、本番で、難しくて(笑)、弾けなくて(笑)。

で、「くそう」って思いながら何度も弾かせてもらっているうちに、

手が疲れてきちゃってね、タッチもヘロヘロになっちゃって。

弾けると思ってた、それまで弾けてたフレーズまで、もう、どんどん、どんどん、弾けなくなっちゃって。

ZIGGYの皆さん、そしてエンジニアさんたち、よくお付き合いして下さいました……が、……あれには、心底、困りましたねえ、焦りましたねえ。

結局、その日は、何時間も時間を使わせて頂いたのに、良いテイクが録れなくて。

皆さんに「今日はもうやめたら?」と言われ、申し訳ないやら、恥ずかしいやらの気持ちがあったのですが、

泣く泣くあきらめて、寝て、翌日、朝イチでスタジオに行って、今度は2テイク位で録れたのでした。

やっぱり、前の日は「(ドツボ)にハマってた」んでしょうねえ(笑)。

 

あと、前の日に、これでもか、というほど、何度も何度も弾いたので、翌日は弾けるようになっていた、というのもあったかもです。

楽器って、そういうところがあるものでして、

練習したことはその日には成果は出ず、なぜか翌日、突然出来るようになってるんですよ。

 

 

でも、このレコーディング以来、明らかに間違ってしまったりした場合を除いて、

「もう一度弾かせて!」

とは、できるだけ言わないように心がけてます。

あんなに周りに迷惑をかけるのはもう嫌だなあ、ということで、とっても教訓になっている曲なのでした。

 

 

あの夜(すっかり夜中でしたよ)、25歳の僕は、スタジオで、一人ぼっちでヘッドフォンをしてグランドピアノに向かって、

何度やっても弾けない自分がみじめで、悔しくて、「ああ、僕は下手だなあ…ダメだなあ…」って弱気になったりもして。

 

そんな気持ちの中、ヘッドフォンから何度も流れてくる、

「誰かののぞむ誰かになんて 逆立ちしたとこでなれっこないさ 自分は自分と認めてしまうがいいさ」

この歌詞ね。

 

録りながら、沁みましたねえ。

 

うーん、懐かしいなあ。

 

そして、その後の歌詞でね、

 

「いっそのこと 自分は自分と 開き直るといいさ」

 

と。

 

 

そうそう、そうなんですよ。

これ、とても大事なことだと思うんですよ。

 

いつだって、誰だって

「気は持ちよう」

なんだと思うんですよ。

 

おまけネタ。

この曲のあちこちの速いフレーズは勿論、3分23秒あたりのクロマチック(半音階)のフレーズとか、今聴いても、ドキドキするんです(笑)。

前の日の僕の「ああっ、ごめんなさい!」「うわあ!」という声が、聴こえてくるようで……、

そう、曲が全部終わった後の、3分47秒で聴こえる「おぁうっ!」という声は、

 

……実は僕の声なんです。何度目かに間違った時の(笑)。

エンジニアさんが「ミスターカワムラのこの叫び、気持ちがこもってて良いので、残しましょう。入れときましょう」って。

ZIGGYの皆さんも「そうだね」っておっしゃって下さって。

僕は恥ずかしいやら、なんか嬉しいやらで…今は、いい思い出ですけれども。

ちなみにそのエンジニアさん、スタン片山さんという、ロスに在住のエンジニアの方で、なんと、

……ピンクフロイドのレコーディングに参加した(「鬱」というアルバムです)、唯一の日本人の方なんですよ。

 

面白いですねえ、楽しいですねえ。

 

ではー。